2002年10月 奈良への旅 (2)
行動の詳細(続き)
3日目 10月14日(月)
畝傍山
今日も宿の貸自転車で行動することにします。まず昨日登り残した畝傍山へ向かいます。詳しい事は別に「三山登山記」にまとめましたので、そちらをご覧ください。(登山記へのリンクは本節の最後にあります。)登り口で道を間違えてしまい少し遠回りなルートを取ってしまいました。このような低山ならさしたる実害もありませんが、本格的な登山ではきちんと地図を読んで正しいルートを取らないと命に関わる事もありますから自戒。
石舞台古墳
三山登頂を達したので明日香を目指します。明日香村の中心部へ向かう途中で天武持統稜を見学する予定だったのですが、自転車に乗りながら地図を見るわけにも行かず、気づいたときは曲がるところを通り過ぎてしまいましたのでそのまま石舞台古墳へ向かいます。石舞台に向かう途中隣接の歴史公園で地元のボランティア団体「里山クラブ」の方々がイヴェントをやっていました。イヴェントも面白そうでしたがとりあえず先を急ぐ事にします。
入口で「飛鳥王国パスポート」綴込の割引券を提出して入場券を購入します。昔は自由に近寄ることができたらしいですが、史跡保存上きちんと管理する必要があるということで料金を徴収しています。この石舞台古墳、一体誰が被葬者なのか、そしてなぜこのように覆土を取り去られて「丸裸」になってしまったのか然とはしないようですが、大化の改新で敗れた蘇我氏の墓で、大化の改新後に反蘇我勢力(おそらくは中大兄皇子と中臣鎌足の一派)によってこのように姿にされたのではないか、いう説がほぼ確かであると思われているようです。
ウオーキングツアー
ひとしきり古墳の回りを見学し終えた頃、公園の方からスピーカーで「これからボランティアガイドによるウオーキングツアーをやります」という声が聞こえてきます。せっかくのチャンスですから、取り急ぎそちらに行ってみることにします。受付に行くとこれから約1時間の予定で、周辺の植物と史跡を案内してくれるというので参加する事にします。
ボランティアでガイドをしてくれた里山クラブの会員の方が、秋の七草の覚え方を「おすきなふくは(お好きな服は)」と教えてくれました。オミナエシ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギです。秋の七草と言えば山上憶良の万葉歌(8-1537,1538)ですが、その中に出てくる「朝貌(あさがお)」はキキョウであるとのことです。(ただしキキョウではない、という説もあるようです。)いずれにしても現在のアサガオが渡来したのは平安時代だということですから、万葉の時代には日本には無かったはずで別の植物がそう呼ばれていた、との事です。
めんどやで昼食
2時間近いウオーキング・ツアーで心地よくお腹もすいてきました。少し遅い昼食は、あすかロードYHで同宿の方が前日に行って、非常によかったという評判を聞いていたお店、岡の「めんどや」さんにします。「飛鳥路旅の味セット」は1200円で、内容は具沢山のにゅうめん(温素麺)に、柿の葉寿司とわらび餅そして季節の果物(今回は柿でした)という奈良の名物づくしです。YHのペアレントさん(奥様の方)から伺ったところでは「めんどや」と言う名前は「面倒見が良い店」という意味で付けたそうです。今では3階建てで団体客も受け入れる大きな店になりましたが、昔はもっとこぢんまりしたアットホームな店だったそうです。店が大きくなっても味やサービスは決して悪くありませんので念のため。
万葉文化館
食事の後万葉文化館へ向かいます。ここは「飛鳥池工房跡」の出土したところです。今は鉄筋コンクリートの立派な美術館になって1階が日本画のギャラリー、地下が万葉の世界を最新の映像・音声技術を駆使して体験出来る展示施設と飛鳥池工房遺跡の出土物などを展示するスペースになっています。建物の回りは自然の地形を活かした芝生のオープンスペースになっています。今日は祝日ということでコンサートが行われていました。帰りの時間を考えると先を急がねばなりません。ここでも「飛鳥王国パスポート」の割引券が利用できます。ここでもボランティアのガイドの方の案内をやっていましたが、時間が限られているので1人で見学する事にします。
旅の終わり
以上で今回の飛鳥旅行は終わり。急ぎ宿の方に戻り自転車を返して、八木駅から近鉄で奈良に向かいます。
三山登山記は別ファイルに作りました。
利用した交通・宿泊機関等の情報
交通
東京駅からの交通手段は往復とも新幹線で、京都から奈良方面へは近鉄を利用しました。使用した乗車券は「ならの遊々きっぷ・こだまグリーンプラン」です。東京駅から21,000円という格安の価格で「こだま号」限定ですがグリーン車が利用出来るうえ、奈良周辺の近鉄電車と奈良交通バスにフリー乗車できるすぐれものです。JR東海系の窓口のみで発売していますので、JR東日本の駅窓口や「びゅうプラザ」では買えません。
このきっぷは大変便利でお得だったので愛用していましたが、新幹線品川駅開業とともに発売終了になってしまいました。
宿泊
宿は「ムーンライトin藤原京」の会場からほど近い耳成山の麓にある「あすかロードYH(ユースホステル)」を利用しました。つい最近開館2周年を迎えたばかりの施設で、寝室は定員3〜4名の部屋4室というこぢんまりとした宿です。1日800円で貸自転車が利用出来ます。
参考URL
補足
交通・宿泊についての詳細は別コンテンツを構想中です。
感想および特記事項
般若寺
人は多かったけれどけっして騒がしい雰囲気ではなく、落ち着いて秋の景色を楽しむことが出来ました。
吉備池
ここに巨大な塔を持つ大寺が有ったとはとても信じられません。池の畔には大津皇子の歌を刻んだ万葉歌碑が。帰宅後ネットで色々調べて、吉備池が大津皇子が辞世に詠んだ「磐余池」だという伝承が地元にあることを知りました。そしてこの場所が百済大寺跡である可能性が高まったことで、その伝承は誤りであるということになりそうです。磐余池はこの場所よりもう少し南の妙法寺付近であるらしいというのが通説のようです。
エッセイのコーナーに吉備池に関する記事がありますのでそちらもご覧ください。
万葉文化館
この施設については、正直なところ「場違い」という印象が強く感じられまた。このような施設を作ること自体に反対するわけではないのですが、飛鳥の中心部近くしかも貴重な飛鳥池工房跡の上に作る必要があったのか考えさせられました。これについては
エッセイのコーナーで別に意見を述べています。
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